【完】ヒミツの恋を君と。
突然謝られて思わず『うん』って言ったけど、今朝のことだよね?

ごめんって謝るってことは、やっぱり無視したことにはなにか理由があるんだね?


どう反応していいか分からずに戸惑うあたしに晴が話し出す。

なんだかとっても話し辛そうに。





「…もっと早くに、桃佳には話すべきだった」


「え……」





晴に久しぶりに名前で呼ばれたことにドキッとする前に少し驚いた。

それだけで真剣に話そうとしてるのが伝わってきたから。


晴は言葉を探す様に視線を這わせる。





「…でも、聞かせたくなかったから。桃佳とは普通にしてたかった」


「普通に…してたかった?」





晴の言葉の意味が理解出来ずに首を傾げた。

そんなあたしに晴が視線を戻す。


今度は、しっかり真っ直ぐあたしを見据えて。





「あの2人とは関わらないようにして欲しい」


「え?あの2人って…美月先輩と隣にいた男の先輩?」


「そう。その2人」


「……」





言葉を失ってしまった。
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