【完】ヒミツの恋を君と。
笑顔を取り戻した晴があたしの頭をグリグリする。


こんな風にされてるのに、ドキドキしてるって言ったら変な子っぽいかな?



本当はこのまま手を伸ばして抱きつきたい。


そんな衝動をグッと堪えながらあたしも笑った。




笑って晴。

あたしが晴を守ってあげたい。


いつも守ってもらってばかりなあたしにはそんな力なんてないけど。

そんな風に思わずにはいられない。



たとえばもしも、晴の“大切なもの”が、あたしを悲しみに突き落とすものだとしても、あたしは晴には幸せでいて欲しい。




“大切なもの”“大切な時間”


晴の願いは叶えてあげたいって思うんだよ──


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