【完】ヒミツの恋を君と。
「…っ」





低い声を漏らして、前のめりに倒れこんでいく晴。


思わず飛び出そうとして、『あの2人とは関わらないようにして』って言った、晴の言葉を思い出した。





どうしよう…どうしよう……。

どうしたら?





あたしがおろおろしてる間に、今度は祐樹先輩が倒れてる晴の背中を思いっきり蹴った。


やめて!晴が死んじゃう!!




「けっ!警察が!警察が来た!!」




気付けば、ものすごく大きな声を出して叫んでた。

少し離れたところにいた通行人が振り返るけど、咄嗟にビルの柱の所に身を隠したから、通行人は何事もなかった様にまた歩き出した。




次の瞬間、晴以外の3人が飛び出してきて、学校とは反対の方向に走っていった。


急いでる3人の視界にはあたしは入らなかった様だけど…。





路地に駆け込もうとした一瞬、ふと彼らの方を見ると、祐樹先輩がこっちを振り向いた気がした。


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