【完】ヒミツの恋を君と。
高校入ってすぐの頃、店長は、俺が祐樹に殴られてる所を一度見てる。
その日は、店長に初めて会った日で、拾ってもらった日。
その日も、今日と同じ路地で祐樹達に殴られてた俺は、あいつらが去った後、その場にうずくまってた。
『ついて来い。うまいもん食わしてやる』
顔をあげると店長が立ってて、そう一言言うと、そのまま駅に向かって歩き出した。
普段なら絶対そんな怪しい奴にはついてなんて行かないのに、その頃の俺は何もかもがどうでもよく感じるくらい疲れてて、そのままふらふらと店長について行った。
電車に乗って着いたのはここで。
店長は俺の事情を何も聞かずに、グラタンを作って食べさせてくれた。
『お前、いい顔してるのに、なんでそんな髪型して、眼鏡掛けて存在感消してんの?』
『この顔のせいで、俺は嫌な思いを何度もしてきてるから…』
普段なら絶対答えない質問に答えたのは、店長が見ず知らずの、もう二度と会わない他人だと思ったからだと思う。
その日は、店長に初めて会った日で、拾ってもらった日。
その日も、今日と同じ路地で祐樹達に殴られてた俺は、あいつらが去った後、その場にうずくまってた。
『ついて来い。うまいもん食わしてやる』
顔をあげると店長が立ってて、そう一言言うと、そのまま駅に向かって歩き出した。
普段なら絶対そんな怪しい奴にはついてなんて行かないのに、その頃の俺は何もかもがどうでもよく感じるくらい疲れてて、そのままふらふらと店長について行った。
電車に乗って着いたのはここで。
店長は俺の事情を何も聞かずに、グラタンを作って食べさせてくれた。
『お前、いい顔してるのに、なんでそんな髪型して、眼鏡掛けて存在感消してんの?』
『この顔のせいで、俺は嫌な思いを何度もしてきてるから…』
普段なら絶対答えない質問に答えたのは、店長が見ず知らずの、もう二度と会わない他人だと思ったからだと思う。