【完】ヒミツの恋を君と。
出会った頃の祐樹と俺の関係は今とは全然違った──





『なぁ、晴、一緒にサッカーやろうぜ!』

『いい』

『じゃぁ、野球は?バスケとか?』

『どっちもしない』

『なんだよ、お前なんかスポーツとか習ったりしてねぇの?』

『……前の所で空手やってた』

『マジかよ!晴すっげーかっこいいじゃん!』

『…ども』

『じゃぁさ!給食のメニューは何が一番好きなんだよ?』

『……』





いつの間にか俺のことを『晴』と呼び、俺が会話を適当に流そうとしても、俺が話すまで質問攻め。



空手をやってた。って言ったら、怖がって話しかけて来なくなるかと思って言ったのに、祐樹は逆に目を輝かせる始末。




祐樹のこと、最初は空気の読まないうっとうしいヤツ。くらいにしか思えなかったけど、その内俺は、祐樹と話すのが楽しくなっていた。


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