【完】ヒミツの恋を君と。
祐樹の方もそう思ってくれてたみたいで、いつの間にか俺のことを『親友だ!』と言ってくれるようになっていた。




祐樹の親は離婚してて、祐樹は父親と一緒に暮らしてた。



世に言う“普通じゃない”家庭事情を持つ者同士だから余計に気が合ったのかもしれない。


同士といっても、俺と祐樹は根本から違ったけど。




祐樹の父親は流通業界では有名な人で、誰もが知ってる有名なショッピングセンターをいくつも経営してるような人だった。


一番俺と違ったのは、祐樹の父親は優しい人で、祐樹は母親とも月に一度は会っている。




祐樹の両親は夫婦としては駄目だったかもしれないけど、親としてはいい親だと思った。


だから祐樹は屈託なく真っ直ぐに育ったんだと思うと、羨ましかった。


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