【完】ヒミツの恋を君と。
「そうだ、昼、何食いたい?」
晴の急な質問に顔を上げる。
晴の言動ひとつひとつに動揺するあたしとは違って、晴はいつも普通で。
それを少し悔しく思う。
「きんぴらごぼうに、ごぼうのサラダ!」
「……なんの嫌がらせだよ?」
晴が眉を寄せた。
晴は唯一ごぼうが嫌い。
それを知ってて、こんな意地悪を言ってしまうのは、晴にかまって欲しいから。
それはまるで小学生男子が好きな子の気を引くためにする行動で、そんな自分に呆れてしまうけど。
ここにいる間だけはあたしを見て欲しいって思うのは図々しい考えかな?
でも……美月先輩じゃなくてあたしだけを見て欲しい。
それは、どうしようもなく愚かなあたしの本心。
「きんぴらごぼうも、ごぼうのサラダも却下。オムライスとポテトサラダにする。ポテトサラダにはきゅうりいっぱい入れといてやるから」
「えっ!?きゅ、きゅうりはやだっ!」
「作ってくれる人に敬意を払って、一口も残すなよ」
「え……そんなぁ……」
晴の急な質問に顔を上げる。
晴の言動ひとつひとつに動揺するあたしとは違って、晴はいつも普通で。
それを少し悔しく思う。
「きんぴらごぼうに、ごぼうのサラダ!」
「……なんの嫌がらせだよ?」
晴が眉を寄せた。
晴は唯一ごぼうが嫌い。
それを知ってて、こんな意地悪を言ってしまうのは、晴にかまって欲しいから。
それはまるで小学生男子が好きな子の気を引くためにする行動で、そんな自分に呆れてしまうけど。
ここにいる間だけはあたしを見て欲しいって思うのは図々しい考えかな?
でも……美月先輩じゃなくてあたしだけを見て欲しい。
それは、どうしようもなく愚かなあたしの本心。
「きんぴらごぼうも、ごぼうのサラダも却下。オムライスとポテトサラダにする。ポテトサラダにはきゅうりいっぱい入れといてやるから」
「えっ!?きゅ、きゅうりはやだっ!」
「作ってくれる人に敬意を払って、一口も残すなよ」
「え……そんなぁ……」