【完】ヒミツの恋を君と。
あたしを見ながら、目の前で晴があまりにも楽しそうに笑うから、勘違いしそうになる。



その笑顔でずっとあたしの傍にいてくれるんじゃないかっていうありえない勘違い。





しっかりしなきゃ、あたし。



その勘違いに飲まれてたら、いつかひどく傷つく日がくる。


春の失恋からは立ち直れたけど、今度こそ立ち直れないと思う。




晴はいつか、自分の未来に真っ直ぐに進んでいく。


東京の大学。

美月先輩…?



…晴の未来にあたしはいない。

この現実をしっかり受け止めてなきゃ、晴を守ってあげることはできない。




この同居は晴の未来への通過点に過ぎないんだから。

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