【完】ヒミツの恋を君と。
「ハルさんお久しぶりです」


「どうも」





立花さんが晴に親しげに挨拶をして、晴はも軽く返事した。


え?立花さん常連?

晴ともすでに知り合い?


そう言えば、店に入って来る時、久しぶり。とか言ってた。





「彼は新人さん?」




その言葉にビクッと心臓が跳ね上がった。

ここまで来たら振り向くしかない!

あたしを男だって思ってるんだからバレるはずない!





「はじめまして、モカです!」





とびっきりの笑顔で振り向けば、立花さんはニコッと笑った後、あたしを上から下まで見つめ、その後、顔をジッと見られる。



彼女の趣味は人間観察。

彼女の目線を嫌がる人もいるらしいんだけど、あたしは嫌とは感じたことない。



人のアラを見つけるための目線じゃないのはわかるから。

立花さんはただ、その人を知りたいだけ。



でも、今はやましい気持ちがある分、その目線を居心地悪く感じる。




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