【完】ヒミツの恋を君と。
扉を開けると、晴が非常灯を持って立っていて、その光に今までの恐怖は一気に和らいだ。


ホッと息を吐きながら、この家の壁には元々非常灯が付いていたことを思い出す。


その光は意外に明るくて、リビングの中も見渡せるくらいで、晴の顔も見えた。





「良かった…明かりがあって…」





そう呟いてから、もう一度晴を見上げると、晴は、あたしから顔を背けてる。


え?


その不自然な態度に一瞬戸惑った。




「お…お前、その格好…」


「へ?格好?……!?」




そこまで言って、あたしは、あることを思い出す。



雷が怖くてすっかり忘れてたけど…。

自分が何を仕出かしてるのかが分かってしまって青ざめていくあたし。


でも、奇跡的に勘違いであって欲しいなんて無理なことを考えながら、自分の姿を、恐る恐る見下ろして……。



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