【完】ヒミツの恋を君と。
勢い余って、そのまま2人で床の上に倒れこんで…。




「あぶね……お前、どこも打たなかった?」




うんうんと頷くのが精一杯だったあたし。

あたしじゃなくて、晴が背中を強打してると思う。



あたしが晴を押し倒した様な姿勢で2人は倒れた。


晴の上に覆いかぶさってるあたしは、晴の首元に手を回してギュッと抱きついてる姿勢で。


晴も、あたしの頭と体をかばう様に頭と背中に腕を回してくれて、あたしを抱きしめてるような姿勢。


完全に抱きしめあったまま床に転がってる2人。




「桃佳……ほら、非常灯渡すからこれ部屋に持っていって着替えてこいよ」




晴の言葉に抱きついたままの体勢で、思いっきり首を横に振る。

だ、だって……。





「む、無理……怖い、怖いから…」


「いや、で、でもな…この体勢は…」


「キャッ!!」




そんな体勢の間も、雷は鳴り続けてて。

震えて動くことが出来ない。


腰が抜けたかもしれない。
< 357 / 499 >

この作品をシェア

pagetop