【完】ヒミツの恋を君と。
絶対に許さない。
祐樹先輩も、そして、あたし自身も。
今までの人生で感じたことのない怒りが込み上げてくる。
でもその前に、あたしはもう一人謝らないといけない人がいる。
晴はもう、謝っても聞いてくれないかもしれない。
だからこそ、この人だけにはしっかり謝らないといけないと思う。
あたしはベッドから起き上がって、ポケットの中に手を突っ込んだ。
その中から取り出したのは、携帯と…。
あの日以来、いつもポケットの中に入れていた花柄のメモ用紙。
美月先輩の電話番号──
そこに書いてある数字を見つめながら思った。
今、美月先輩の声は聞きたくない。
近い将来、美月先輩はあたしが欲しくてたまらない、晴との未来を手に入れる。
あたしが手に入れられないものを、手に入れられる位置にいる美月先輩に、あたしは…焦げるほどの嫉妬を感じてる。
今から美月先輩に伝える言葉はきっと美月先輩の背中を押す。
きっと、もっと2人は強い絆で結ばれる。
…だから、覚悟を決めなきゃならない。
美月先輩にきちんと伝える覚悟。
晴とさよならする覚悟──
その覚悟は思ってた以上にきつくて、涙がジワッと浮かんでくる。
それを零さないように深呼吸をしてから、番号を押す。
呼び出しコールはすぐに流れ始めた。
その音に呼応するように、心臓の音が大きく強く鳴り響く。
何度かのコールの後に出てきたのは、
《…はい?》
少し警戒するような声。
祐樹先輩も、そして、あたし自身も。
今までの人生で感じたことのない怒りが込み上げてくる。
でもその前に、あたしはもう一人謝らないといけない人がいる。
晴はもう、謝っても聞いてくれないかもしれない。
だからこそ、この人だけにはしっかり謝らないといけないと思う。
あたしはベッドから起き上がって、ポケットの中に手を突っ込んだ。
その中から取り出したのは、携帯と…。
あの日以来、いつもポケットの中に入れていた花柄のメモ用紙。
美月先輩の電話番号──
そこに書いてある数字を見つめながら思った。
今、美月先輩の声は聞きたくない。
近い将来、美月先輩はあたしが欲しくてたまらない、晴との未来を手に入れる。
あたしが手に入れられないものを、手に入れられる位置にいる美月先輩に、あたしは…焦げるほどの嫉妬を感じてる。
今から美月先輩に伝える言葉はきっと美月先輩の背中を押す。
きっと、もっと2人は強い絆で結ばれる。
…だから、覚悟を決めなきゃならない。
美月先輩にきちんと伝える覚悟。
晴とさよならする覚悟──
その覚悟は思ってた以上にきつくて、涙がジワッと浮かんでくる。
それを零さないように深呼吸をしてから、番号を押す。
呼び出しコールはすぐに流れ始めた。
その音に呼応するように、心臓の音が大きく強く鳴り響く。
何度かのコールの後に出てきたのは、
《…はい?》
少し警戒するような声。