【完】ヒミツの恋を君と。
「……かった」



晴の髪が頬に触れて、

晴の熱を、重みを、肩に感じて、

その声が耳に届いて、



晴が少し震えてるのがわかって、

どれだけ心配してくれたのかが分かった。



ギュッと締め付けられるように痛くなる胸。



晴、今、『よかった』って言った?

安心しきったようにつぶやかれたその声は確かにあたしの耳に届いた。


あたしのお腹周りを見たのは、祐樹先輩に殴られてないかどうか確認したんだよね?



「ごめんなさい、晴。ごめんね…」


「…なんでこんなとこに来たんだよ?」



あたしの肩に額を預けたまま晴が言った。



「あのね…あたし今日は祐樹先輩の本当の気持ちが知りたくて…」


「本当の気持ち?」


「晴と同じように祐樹先輩も晴のことを大切な友達だって思ってると感じたから…」


「……」


「心配掛けてごめんなさい。でも、本当に何もされてないよ」


「…信用なんかできねぇよ。だってお前、嘘つきだろ?」


「え?」


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