【完】ヒミツの恋を君と。
晴への想いもどんどん溢れてく。

晴もそんな風に感じてる?



たまらなく溢れてくる感情を2人で分かち合うように



晴の背中に腕を回して抱きしめた。




「桃佳…言葉にするのが遅くなってごめんな」




晴が体を少し離して、あたしを見つめる。



「怖いって思ってたんだ。“好き”って言葉でお前を縛り付けるのが。お前を俺の世界に引きずり込むのが…」


「え…」


「俺の複雑な環境に巻き込むのが怖かった」


「そんなの、あたしは怖くない!晴と離れる方が怖いよ!」



あたしの必死の言葉に、晴はしっかり頷いた。



「俺もお前と暮らした時にそう思った」


「…晴」


「だから、誰よりも近くにいてお前を守ることにする」



その言葉に、胸がギュってなった。

何も言えないくらい、胸がいっぱいのあたしに、また晴は愛おしい言葉をくれる。





「全力で守るって約束するから、傍にいて欲しい」





ぐちゃぐちゃの泣き顔で何度も頷くあたしを見て、晴は優しく微笑んだ。




そしてゆっくりと唇が近付いてくる。



晴はあたしに、とびきり優しいキスをくれた──





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