【完】ヒミツの恋を君と。
そんなあたし達を見ながら、店長がまた大笑いし始めた。





「もしかして、桃佳ちゃんは晴と俺がボーイズラブな関係だと思ってるの?」


「えっ!?だ、だって…晴がBLの漫画持ってて……ハッ!!」





口を塞いでももう遅い。

晴の眉間が寄っている。





「なんで、お前それを知ってるんだよ?もしかして、今日はそれを突き止め様として俺の後をつけてたのかよ?」


「…いや、あの……その…あの……」





なんかもう否定も出来ないほどの状況を自ら作り上げてしまったあたし。


あたしと晴がこんなに緊迫してるのに、アラサーイケメン店長はさっきからおなか抱えて馬鹿笑いしたままヒーヒー言ってる。


空気読んでよ!店長!!





「桃佳ちゃんそれは勘違いだよ。俺はBL、ゲイじゃねぇよ。まぁ、晴はそうかも知れねぇけど……」



「晴はやっぱり……!?」



「信じてんじゃねぇよバカ!俺はノーマルだよ!!って言うか店長!店長が俺にあのBL漫画を渡したんだろーが?そのせいでこのバカが勘違いしてこんなややこしいことになってるんだろ?」



「あはは、悪ぃ悪ぃ」



「晴!今、あたしのことバカって言った!心配してたのに!酷いっ!」



「何が心配だよ!どうせ興味深々だっただけだろうが!尾行までしやがって!バカだろうがバーカ」



「あ、あ、あ、あんな本を持ってる、は、晴が紛らわしいんでしょうが?」



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