【完】ヒミツの恋を君と。
こんな顔されるくらいなら、例え迷子になったとしても1人で回るほうがいいよ。




「はいはい、もう時間無いから早く行って来──い」




そんな軽い感じで、あたし達の背中を押したのは、熱血センセ。


そのままあたし達を廊下に押し出した。






「あ、あの。ごめんね。河野くん」



廊下に出された瞬間謝ったあたしをチラッとだけ見た“河野くん”。

彼はあたしから目線を外した後、めんどくさそうに溜息を吐いた。




「……」

「……」




無言の時間が流れる。




……って!

なっ、なんなのこいつは!

こっちが謝ってんだから、今度はそっちが何とか言いなさいよね?



あまりの横柄な態度に、だんだん腹が立ってきた!



でもそれにしてもこの人、見た目と、この性格がイマイチ一致しないな。



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