【完】ヒミツの恋を君と。
晴があたしの目の前にメニュー表を置いて、長い指でめくってくれる。
学校にいる時には気付かなかったけど、よく見ると、晴の指は綺麗で長い。
そのくせ、甲のところは骨ばってて男の人の力強さも感じる手。
さっきのお姉様達が晴の手を見てた理由が分かった気がした。
こんな手で触れられたらって考えると……。
そこまで考えたところで、自分の顔が熱くなっていくのが分かった。
お、思い出しちゃった。
その指で、あた、あたしのアゴ、アゴがっ……!
アゴを掴まれてクイッと上を向かされたこの間の記憶が鮮明に蘇ってくる。
うわぁぁぁあ────っ!
「…お前、オムライス食いたかったんだろ?」
「え?あ、うん」
晴の急な声掛けに、我に帰って返事するあたし。
熱くなった頬のせいで晴を見上げることが出来ないんだけど。
「この間は悪かったな…俺が裏に連れて行ったから、食べ損なったもんな」
「え?」
裏って、この間連れて行かれた休憩室のこと。
気にしてくれてたんだ…。
思わず見上げるその表情。
「ここの食べ物は店長が全部作ってるんだ。あの人の料理、すごく美味いよ」
食べ物のことを語る晴の表情はいつも柔らかい。
それは朝ごはんを一緒に食べてて気付いてた。
学校にいる時には気付かなかったけど、よく見ると、晴の指は綺麗で長い。
そのくせ、甲のところは骨ばってて男の人の力強さも感じる手。
さっきのお姉様達が晴の手を見てた理由が分かった気がした。
こんな手で触れられたらって考えると……。
そこまで考えたところで、自分の顔が熱くなっていくのが分かった。
お、思い出しちゃった。
その指で、あた、あたしのアゴ、アゴがっ……!
アゴを掴まれてクイッと上を向かされたこの間の記憶が鮮明に蘇ってくる。
うわぁぁぁあ────っ!
「…お前、オムライス食いたかったんだろ?」
「え?あ、うん」
晴の急な声掛けに、我に帰って返事するあたし。
熱くなった頬のせいで晴を見上げることが出来ないんだけど。
「この間は悪かったな…俺が裏に連れて行ったから、食べ損なったもんな」
「え?」
裏って、この間連れて行かれた休憩室のこと。
気にしてくれてたんだ…。
思わず見上げるその表情。
「ここの食べ物は店長が全部作ってるんだ。あの人の料理、すごく美味いよ」
食べ物のことを語る晴の表情はいつも柔らかい。
それは朝ごはんを一緒に食べてて気付いてた。