【完】ヒミツの恋を君と。
何言ってんだぁ──っ!
この人達は!!



思わず叫びそうになる。



今のやり取りを見て、あたしと晴の上下関係っていうか?主従関係?が明確になったと思うのに。



あたしにデレる晴?

そんなのあたしも見てみたいよっ!





「いや、晴、今、明らかに怒ってましたよね?」





あたしの問いに店長がガハハと笑い、トウヤさんが八重歯が光る綺麗なスマイルを見せ、リツキさんが眼鏡をクイッとしながらフッと笑った。




「モカちゃんって天然だよね。いや、意外と策士だったら怖いなー」



「天然?策士?え?えっ??」



「いや、ただ単に男性経験不足だろ?ここでしっかり勉強しろモカ」



「経験不足!?……い、いや、それよりも、晴が怒ってるんですけど…どうしたら許してもらえますかね??」



「怒ってる訳ねぇだろ?あんなこと言われて怒れるかよ普通。この天然娘が!いや策士だったか?」



「いや…ハルくんは怒ってるでしょう。セクハラ店長にですけどね…」



「褒めるなよリツキ!」



「1ミリも褒めてません…」



「???」


< 82 / 499 >

この作品をシェア

pagetop