【完】ヒミツの恋を君と。
「ありがとう晴」


「……」





返事は返ってこないけど、怒ってるのかそうじゃないのかも分からないけど。




男の子に家まで送ってもらうなんてあたしこんなの初めてだ。

歩幅を合わせてもらうのも。




晴があたしのことを女の子扱いしてくれるのは嬉しくて、顔のニヤけが止まらなかった。





10分ほど2人で歩いてあたしのマンションの前に着く。

ここは明らかに1人暮らし専用のマンションだから、晴も気が付いたみたいで、





「お前ってもしかして1人暮らしなの?」


「あ、うん」


「そっか、いいな1人暮らし」





マンションを見上げてそう言った晴の顔が切なげに見えた。





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