【完】ヒミツの恋を君と。
「そりゃ、最初は晴の変身ぶりにびっくりしたけど、よく見たらどっちも晴だし、中身は一緒だし…」





目を逸らしたままそう言った後、恐る恐る晴の顔を見上げる。

目が合った瞬間、ふっとその表情を緩めた。





「お前も変わってるな」


「え?“も”?」





言われなれてる『変わってる』だけど。


晴は“お前は変わってる”じゃなくて“お前も変わってる”って言った。





「あそこの人間もみんな変わってるから、お前も上手く混じれるんじゃねぇの?」


「…みんな、も、変わってる?」


「あぁ」


「みんなって晴も?晴も変わってるの?」





身を乗り出したあたしに晴は不思議そうに首を傾げた。



< 90 / 499 >

この作品をシェア

pagetop