【完】ヒミツの恋を君と。
でも、吸い込まれそうになるその目から、やっぱり目は逸らせない…。





「守ってやってもいいよ」


「へ?」





頭がぼんやりとして、頬が熱くなってくる。






「でもさっきから黙って聞いてりゃ、ずいぶん命令口調だよな?」


「あ……」


「『守って』じゃなくて、『守ってください』だろ?」


「!?」


「ほら言えよ。“守って下さい河野様”って」


「!?!?」





イジワルな目をして笑うその表情。

その表情に、ハッと我に返る。




からかってる!絶対からかってる!

その手を振りほどいて、文句のひとつでも言いたいのに、あたしの体も視線も動かない。




それどころか、さっきよりもっと近付いた顔に、顔の熱も、心臓の音も、倍増していくのを感じる。


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