可愛い後輩じゃなく・・・
いつも行く居酒屋が満席。仕方なく、朝陽の部屋で飲むことになった。


「俺の部屋、汚いですけどいいんですか?」

「雨風が凌げれば、どこでもいい」

「なんですか、それ?」


そう言って、ケタケタ笑う顔が可愛い。
この笑顔を見てると、一日の疲れもすっ飛ぶ。


食料を買い込み、朝陽の家に着くと、


「先輩。はい、どうぞ」


ドアを開け、さり気なく背中を押し、私を中へと導く。
背中に触れた手に、胸が高鳴る。
ドキドキする自分に戸惑いながら部屋に入った。


思っていたより散らかっていない部屋に感心していると、目の前のベッドに目が止まる。


───このベッドで朝陽に抱かれた女性……いるのかなぁ───


って、ヤダ私、何考えてるんだろう……。
ベッドから目を逸らす。


「先輩。どうしたんですか?」


突然、真後ろから掛けられた声に驚き、倒れそうになる。
それを朝陽が、素早く抱き留めてくれた。




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