愛マイうさぎ!~キケンな王子様にご用心~
何それどう言うこと?
じゃあデート中って何?
私は頭の中で混乱していると、
「あ、ほらあそこにいるよ」
と、少し離れた所を指差し、その先を見てみると、本当に女の子とデートをしていた。
手を繋いでいるし、二人とも楽しそうに笑っている。
誰がどう見てもカップルにしか見えない。
あれで付き合ってないってどう言うことなの?
「あ、もう終わりの時間だよ」
と、時計を見ながらそう言う、さっきの笑顔を忘れてしまうくらい真顔に戻ったウサギ王子。
「お願い、後30分だけ延長して?」
と言いながら、お金を差し出す女の子。
私はその光景を目の当たりにし、固まってしまった。
なにこれ、どう言うこと?
終わりの時間?延長?お金?
今ここでなにが行われてるの?
ただそれが良くないことだと言うことは、私でもわかる。
ただ口をポカンと開けてじっと見つめていると、
「あ、うさちゃーん!」
と、ウサギ王子が少し離れた場所にいる私に気づき、満面の笑みで手を振っていた。