愛マイうさぎ!~キケンな王子様にご用心~
「無理!本当に無理!こないでえぇ」
ワンワンと楽しそうに追いかけてくる犬に私は無我夢中で逃げ回った。
何も考えずに、ただひたすらに必死に……
「キャッ」
バランスを崩して、右側にあった田んぼの中に見事に落ちてしまった。
こんな漫画の展開求めてない!
「サイアクだ……」
カシャ
「え?」
後ろの方でカメラのシャッター音がして、振り向くと
「はははっ、ほんっとに面白いねキミ。朝からいいもの見せてもらったよ」
クリーム色の髪の毛で、透き通るような白い肌の綺麗な男の人が私を見て笑い、もう一度シャッターを切った。