愛マイうさぎ!~キケンな王子様にご用心~
「ごめん、ご馳走さま」
初めて、爽ちゃんの作ってくれた料理を残してしまった。
この空気感にもう耐えられなかった。
私、何やってんだろ。
爽ちゃんは何も悪くないのに勝手に当たって。
私って本当に子供だな……
「ちょ、渚、おい渚!」
爽ちゃんの声を無視して、私は自分の部屋に入って中から鍵を閉めた。
はあ……
明日、もう学校行きたくないなあ。
誰にも会いたくない。
高校生活始まってすぐ、こんなに嫌になるなんて考えてもなかった。
憧れてたスクールライフも、スタートダッシュをミスしてしまったらもうおしまいだ。
「あ、加菜から連絡……」
大丈夫だった?というメッセージを見て、私は携帯を閉じ、ベッドへ飛び込んだ。
なんて返そう……
そんなことを考えていると、私は知らないうちに眠りについてしまっていた。