愛マイうさぎ!~キケンな王子様にご用心~
「そっか、そんなことがあったんだ……」
加菜は私の話を全部落ち着いて聞いてくれて、深刻な顔をして居た。
「しっかし、あのイケメン王子ムカつくなー!女の子を何だと思ってるのさ!!しかも渚にまで手を出すなんて……イケメンだからって何でも許されると思ってるのかって感じだよ!」
そう、それ。
入学式の日私も同じこと思ってた。
けど、本当に一瞬でも許しちゃいそうな自分が居たんだよね。
ははっ。私って本当チョロいやつだよね……
「とにかく!何かもう何考えてるかわかんないような人だし、あんまり関わらない方がいいかもね。あんなタイプのイケメンって、本当に私の人生に無縁な人だなあってつくづく思うわ」
自分でも、そう思う。
あんなキラキラした生活を送っている人が、私みたいな平凡な生活を送ってきた人と釣り合うわけがない。
こんなことになって、当然なんだと思う。