愛マイうさぎ!~キケンな王子様にご用心~

式が終わり、ぞろぞろとみんな自分の教室に戻っていった。

その間もみんなからの視線は刺さっていた。

ああ、もう早く脱いでしまいたい……


教室に貼ってあった座席を確認して、着席すると、


「渚!」

「加菜!おはよう!」


中学も一緒だった私の親友、志水加菜(しみずかな)がすごい形相で私に近寄ってきた。


「ああ、これでしょ?本当最悪だよね。今日寝坊してさあ、犬に追いかけ……」

「なんでウサギ王子の体操服なんか持ってるの?!」

「う、うさ、ウサギ……?へ?」



ウサギ王子ってなんなんだ?
て言うか、なに?怖い!クラスの女子全員がこっちを見てる!


しかもやだよ、ウサギなんか聞きたくないわ!

ウサギに今はいい思い出なんかない!今朝パンツ見られたし、その上このお気に入りのうさちゃんパンツをいじられたばっかりなのに!

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