好きって言うまで離さねぇ。
豊橋家にお邪魔するのは、だいぶ慣れてきた。
侑梨のお母さんとお父さんはいい方で、よくしてもらっている。
侑梨の両親の前では、猫被りにも磨きが掛かってしまう。
「今日はなんか予定ある?」
侑梨が靴を脱ぎながら俺に聞いてきた。
泊まりにきた初日に予定なんか入れねぇよ。
つーか、ゴールデンウィーク全部空いてるしな。
「ねぇよ。だから…どっか出掛けねぇか?もちろんいっしょに」
ずっと家にいたら手出しそうだし……それで嫌われたくもねぇし。