好きって言うまで離さねぇ。



そんな手の隙間から紅潮した顔が見える。


そんな冬哉って見たことないからつい。



「冬哉…顔、赤い……」


そう指摘したくせに、私まで照れてしまう。


うわぁ墓穴ほったかも!



「………」

「………」


私の変な発言のせいで重たい沈黙がやってきた。


冬哉ってば、何でなにも言わないの!?


よしなにか言おう、と決心して私が口を開こうとした時───…



「侑梨様、冬哉様。朝食のご準備が整いました」



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