好きって言うまで離さねぇ。
部屋のドアの前にいるであろう、メイドさんの声。
きっと私達が同じ部屋にいることは深く聞いてきたりしない。
メイドさんの多くは、私達が夫婦だと思ってるらしいから。
「は、はははいっ!」
それがいいのか、悪いのか……
とりあえず突然聞こえた声に動転して噛みまくった私。
「ふっ…侑梨、慌てすぎ」
冬哉はふっと笑いながら、部屋を出ていく。
「う、うるさい!」
仕方ないじゃない!
むしろ何で冬哉は普通なの!?
き、キスしてきたくせに!
なんて思いながらも、慌てて冬哉について行った。