好きって言うまで離さねぇ。
「……っ!」
繋いでる手と反対の冬哉の腕が腰に回って引き寄せられた。
ぐっと近くなる距離。
イヤでも絡み合う視線。
整った綺麗な冬哉の顔に、思わず息を呑み込んだ。
「侑梨分かってねぇな……そんなん可愛すぎだろ」
そんな“可愛い”なんて……何回言われても慣れない。
「手…っ!やめてってば…」
冬哉の言うことを聞いてないフリをして、私の腰に回っている腕をぺしっと叩いた。
ここは駅のホームなのに。
………恥ずかしいもん。