好きって言うまで離さねぇ。
今すぐかぶりつきたいのを我慢しつつ、両手に1つずつクレープを持ってテーブルへ戻る。
冬哉、喜んでくれるかなーなんて考えながら。
「ねぇ、1人?暇だったらあたし達と遊ばない?」
テーブルにほど近いところで、いきなりこんな声が聞こえてきた。
私達のテーブルの空いているイスに、女の人が2人座っている。
派手な外見、どこか色っぽい声。
自分をよく見せる方法を熟知しているような妖艶さがある。
………これって、逆ナン?
私はテーブルから死角になってる場所で様子を見る。