好きって言うまで離さねぇ。
✿告白なんてありえない -侑梨Side-
「さて、もうすぐ体育祭がある」
もう半袖を着ている人がちらほらいる季節。
そんな夏が近付くある日、ホームルームで担任が放った言葉に私はぽつり、とつぶやく。
「体育祭……かぁ」
私はもともと運動が好きで、行事は特に張り切るんだけど。
なんだか今は……
そこまで考えると思わずため息。
「なに浮かない顔してるの!」
すると、前の席の果世が私の方へ振り向いて言った。