好きって言うまで離さねぇ。
溺愛*fifth
✿こんな事実ありえない -侑梨Side-
「あれ?……今から委員会?」
なんて不思議そうな声が聞こえて私は足を止めた。
教室を出ようとした私は、果世を見て声のトーンを落とした。
「そうなの……」
昨日、冬哉と両思いになれたばかりだというのに。
私の表情はこんなにも暗い。
今日の放課後は体育祭実行委員会というものがある。
担任に念を押されたからちゃんと行かなきゃいけない。
……もともとサボる気なんてないんだけどね。
「大変ね……てか皐もだったような……?デート出来るのかな」
独り言のように何かをボソボソとつぶやく果世。