好きって言うまで離さねぇ。



少し苦しそうに見える、その横顔をじっと見つめる。



「姉ちゃんの元カレ…」



……え?


なんで……今、京香さんの元カレの話をするの?



私にわざわざ言うなんて……私に関係あること?


ああ……なんだか。


……嫌な予感がする。



嫌な想像を振り払うようにギュッと目を瞑った時───……





「……3年の藍河冬哉なんだ」



愛しい人の名前が聞こえてきた。



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