好きって言うまで離さねぇ。



「しかも、か」

「言わないで!!」


さらに続きを言おうとした橘くんを瞬時に止めてしまった。



これ以上聞きたくない。


今、冬哉と付き合ってるのは私。



だから余計なことなんて聞かないで、気にしないで……


ただ、冬哉を想っていたいよ。



「……か、帰る!」


私はそれだけ言うと、教室を飛び出した。



すごく、胸が苦しい。


すごく、冬哉に会いたい。



───でも、こんなひどい顔の私は見られたくない……



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