好きって言うまで離さねぇ。
「もうっ、侑梨!ちゃんと挨拶しなさい!」
侑梨の母親にそう言われて渋々といった感じで出てきた侑梨。
やっぱり頬は赤く染まっていた。
「は、はじめまして。豊橋侑梨ですっ」
噛んでしまうところから、侑梨はほんとに緊張しているみたいだ。
「はじめまして、侑梨ちゃん。藍河咲哉です」
父さんが自己紹介した時に、侑梨の目が輝いた。
ま、父さんは息子の俺から見てもカッコいいしな。
そして、俺はお得意の猫を被って言うんだ。