好きって言うまで離さねぇ。
「……ちょっと、行ってくる」
侑梨に会いたい、今すぐ。
誤解されたくねぇんだ。
「頑張れよ~♪」
そんなお気楽そうな皐の声が背中にかけられた。
皐にはすべて見透かされてるような気がするな…
……ま、そんな皐に助けられてるのかもな。
俺は昼休憩、賑わう教室を急いで飛び出した。
廊下で声を掛けられたような気がするけど、無視。
……女の歓声なんか今は耳障りでしかない。
それは普段からウザいけど。
そんなことを思いながら俺は侑梨の教室へ向かった。