好きって言うまで離さねぇ。

「……もう、いいや」



ボソッとつぶやいた橘くんは、私達の横を通り過ぎていった。


……と思ったら。



「体育委員、頑張ろうね？」



こちらを振り返った橘くんの顔は、満面の笑み。


……なに、その意味深な笑みは……！


でも、私もここで負けてられない。



「もちろん責任持ってするよ？」



橘くんのこの様子からすると、気まずくなったりとかはなさそう。

どこか安心しつつ、私も言葉を返した。


それに対して、橘くんはフッと笑っただけだった。