好きって言うまで離さねぇ。



侑梨のお母さんにそう聞かれた。


冬哉くん“も”?


その言い方は俺が来なくてもいいよ、と言われているようで──…




「いえ…侑梨ちゃんの部屋へ行ってみたいのですが」


俺は思い切ってそう言ってみた。


その瞬間、とてつもなくイヤそうな顔をして足を止めた侑梨。


侑梨は何か言いたそうだったが、先に言葉を発したのは侑梨のお母さんだった。



「それ、いいわね!じゃあ、侑梨お部屋に案内しなさい」



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