好きって言うまで離さねぇ。
その人を見て驚いた。
「こ、皐さん…!」
果世の彼氏さんだ。
「え、あ!侑梨ちゃん!?」
皐さんは私に笑顔を向けつつも、橘くんの手を振り払った。
「これから体育委員会ありますよね?」
イヤそうな顔をしている皐さんにお構い無しに、橘くんがそう聞いた。
「はぁ?いきなり何だよ……まぁ今から向かうところだけど」
……今から向かうところ!
ということは本当にあるんだ、体育委員会!
私は思わず、おぉー!と声を漏らしてしまった。