好きって言うまで離さねぇ。
───よーい、ドン!
その合図と共に、私を含む1年女子6人が走りだす。
他の色組は、陸上部やバスケ部の子など、とにかく速い子ばかり。
もしかして、帰宅部って私だけ!?
なんて今さら思ってもしょうがないので、私はがむしゃらに走る。
100メートルを走りきり、橘くんにバトンを渡した。
………多分、2番目くらいで渡せたはず。
ふらふらとした足取りで白線の中へ入り、腰を下ろす。
周りの応援の声も大きくなってきた。