好きって言うまで離さねぇ。
私は冬哉の隣に座る形になり、坂井がそのままドアを閉めた。
車が発進してから、私は坂井からもらった米粉パンを食べだす。
こういうとこ、ウチって健康思考だよなー…なんて思っていると。
「……は?今さら?」
私の米粉パンを見ながら、冬哉が呆れたように言った。
「……しかも、年上らしいね」
確かに私と同い年の人とは結婚なんて出来ないけどね!
「………俺の知名度ってその程度だったのか…」
冬哉は意味不明なことを言う。
私はそれを無視してまた米粉パンをかじった。