好きって言うまで離さねぇ。
溺愛*second
✿王子様なんてありえない -侑梨Side-
「……か、果世…?」
教室に着いて席に座ると、果世に話し掛けた。
駐車場から一言も喋んなかったもん!
「……藍河さんってさ」
やっと喋った!
ホッとしつつも首を傾げる。
……ん?
“藍河さん”って冬哉のことだよね?
「……冬哉が?どうかした?」
私がそう聞くと、果世はキラキラさせた瞳を向けてきた。