好きって言うまで離さねぇ。
不思議そうな顔をする私に、果世は説明を続ける。
「ファンクラブがあるし、毎日告白されデートに誘われ……」
は、はぁ!?
ファンクラブに、告白に、デート!?
それってマンガとか小説の中だけの話じゃないの?
……うわぁ…
冬哉、猫被ってるし、絶対調子に乗ってそー…
「藍河さんが告白を受けなかったのも、デートをしなかったのも、侑梨がいたからなんだねぇ」
しみじみとした様子で何度も頷く果世。
「……え?」