好きって言うまで離さねぇ。
そんな声が聞こえたと同時に、俺前の席のイスにドカッと腰を下ろしたやつ。
「皐(こう)……なんだよ」
高梨(たかなし)皐は幼い頃からのダチで1番信頼してるやつ。
第一印象はちょっとチャラいやつに見えないこともないけど、
羨ましいくらい一途でまっすぐ。
赤に近い茶髪はどうにかした方がいいと思うけどな。
「おまっ……なんだよ、じゃねぇよ!さっき、侑梨ちゃんが3年の女子に連れて行かれてたんだよ」
………は?
なんだよそれ。
「………シメる」
3年の女子ってことは、確実に俺のせいだよな……
「助けに行かねぇのか?」