好きって言うまで離さねぇ。



………え?


なに、どういうこと?



「あっ、それでしたら奥様に電話して聞いてみますね」


冬哉に微笑んだ坂井は、ポケットからケータイを取り出した。


えっ!


まさかお母さんに電話するの!?



「聞かなくていっ──…“プルルルルルル──…


私の声はあっけなく無機質な機械音に遮られた。


坂井め……すでに電話してる…!



『もしもーし♪』



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