ナツメ
4月18日、木曜日
ナツメ。
わたしの肌が、熱を持って央介さんを求めています。
最後にあの人に抱かれたのは、
いつだったかしらと考えてみました。
けれども、ナツメ。
もう、その時が、
思い出せないのです。
あまりにも遠い記憶で。
わたしの皮膚が纏っていたはずの、央介さんの感触は。
もうすでに、自身の体温で霞んでしまったようです。
寂しい。
寂しい。
央介さんに、抱いて欲しい。
今まで知らなかった感情が、わたしの内側から沸き上がってきます。
子宮が正常な機能を取り戻して、何かを欲しているようです。
なぜなら、それが、当然の。
生命の営みなのだから。