Teacher of the white robe
【蘭side】
きゃあ〜。
手が…!
私の手が…!
先生の手がーっ!
「どうしたの?表情くるくる変わるな」
「あはは…」
笑って誤魔化してみる。
だってさ、恥ずかしいんだもん!
手…繋ぐとか。
「悠さん……」
「ん?」
「恥ずかしいねっ…!」
「べっ、別に…」
「悠さん照れてんの!?」
「バカ!ありえねぇっつーの」
「うっそだ〜」
なんて、話してたらもう階段は
とっくに下り終えていた。
手は…
繋いだまま。
何で?って言いたいけど、離され
たら嫌だから言わな〜い!
「おっ、なになに〜?二人仲いいじゃん♪」
「「……」」
和さんのバカ〜…。
「カップルみたいだよ〜?」
麻凉もバカ〜…!
「…別に〜。いつもと同じだし。な?」
「えっ!うん!」
「へぇ〜!じゃあいつも手繋ぐんだぁ!」
「「!?」」
私と悠さんは、同じタイミングで手を離す。
…少し寂しい。