月宮天子―がっくうてんし―
  *


千年の昔、月島の近くにある大神島には神が棲むと言われていた。

心醜き者が近寄ると、その心に相応しき獣に姿を変えられ、神の罰を受ける、と。

しかし、その範囲が次第に広がり……困り果てた周囲の島の人々が神に祈る。その先頭にいたのが、月島に住む『心清き処女(おとめ)』であった。


彼女の願いを聞き、神は月宮天子を遣わせる。


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